2017年3月11日(土)
bf Jazz HAKUSAN Laboにて、
“横山和明ドラムワークショップvol.4″が開催されました。
シリーズ4回目となる今回は、
これまでのワークショップを受講され今回もご参加くださったリピーターの方や、
九州からはるばるお越しくださった方など、
今シリーズへの注目度の高さが窺える顔ぶれとなりました。
今回のテーマは、前回に引き続き「コンピング」です。
前回はピアニスト片倉真由子先生をゲストに迎え、
ドラマーとピアニストの視点からコンピングについて掘り下げていきました。
そして第4回目続・コンピング編となる今回は、
卓越したテクニックで大活躍中のジャズサックスプレイヤー・山田拓児さんをゲストに迎え、
新たにフロントマンからの視点も交えて、コンピングについて考えていきました。
まず挨拶代りに一曲、アルトサックスとドラムのデュオで
チャーリー・パーカー作曲の「シェリル」を披露。
サックスとドラムのデュオという独特の緊張感の中、
ビバップの特徴溢れるメロディが生き生きとラボの空間を駆け抜け、本講座の幕が明けました。
※前回までのコンピングの内容が重複しておりますので、
前回のレポート(こちら)をご一読の上、続きをご覧ください。
演奏の直後、横山先生より山田先生に次のような質問が投げかけられました。
「フロントマンがリズムセクションに求めるものは何か。」
今回のテーマであるコンピングからまずは少し距離を置いた質問かと思いきや、
『リズムセクションが一つのピアノトリオとして確固たる基盤を作って欲しい。』
という山田拓児さんの返答に、少し驚きながら前回の要点が再提示され、
このポイントの重要度がさらに増す結果となりました。
最初にこのポイントを押さえた上で、本講座のトークの中心となったのは『会話』について。
ジャズを演奏すると誰しもが出会うであろう「コール&レスポンス」というワードがあります。
今回の場合『会話』というのは「コール&レスポンス」を指しており、
これは前者の演奏者の呼びかけに対し、後者が応答する形で曲が展開していく形式のことです。
それを日常の会話に見立てて、
『上手な会話とはどういうものか。』ということを追求していきました。
呼びかけに対し、新しいアイデアを提示するのか、
はたまた何も言わないという選択肢を選ぶのか、様々な方法はありますが、
これを上手く選択していくには、
『自分のメモリが10としたら2割で話し、残りの8割で話を聞くということが重要である。』
と解説されました。
この他にもたくさんの会話についての解説でコンピングについての視野が広がっていく一方、
『会話』以前に重要であることは、
「リズムセクションで基盤を作る」ということに何度も原点回帰し、
また「フロントマンもリズムセクションの一員である」という考え方も紹介されました。
講座の後半では受講されている方と、先生との演奏の実験の場も設けられ、
ここではサックスとドラムでFのブルースを演奏し、互いにソロでのコンピングに挑戦しました。
今回学んだ内容を最大限実践しようと熱心に演奏している姿がとても印象に残っています。
筆者も実際に本講座を受講後、演奏する際、ライブを聞きに行く際、
それぞれコンピングについて以前とは全く違う視野の中でジャズを楽しめるようになりました。
あくまでベーシックなところにまだまだ未知のアイデアが存在しており、
それに気づくこと・知る機会を得ることができ、とても充実した講座になったと思います。
下記は本講座を受講したドラムプレイヤーのレポートです。
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今までの講座はほとんどを受講しておりますが、今回も勉強になることばかりでした。
“音を出す前からイメージを決めつけない。
その日のその時の音楽がどんなものなのか、自分の耳でしっかり確かめてから”
このお話を受けて、ハッとしました。
私はどうしてもお気に入りの音源等があると、聴き込んでしまってそのイメージがとても強くなり、
テンポやフィールが大きく変わると、途端になにもできなくなってしまうことがありました。
これからは、音を出す前にイメージを決めないで、
真っ白なキャンパスに絵を描くような気持ちで臨んでいきたいです。
そして、色々聴こえていて沢山感じていて、その上で全てを語らないということ。
なんて大人なんだろう、、と。
確かにジャズの巨匠達は何もしてないのに
全てを分かっているかのような演奏をしているなと感じることが多々あります。
そんなことにも、これから少しずつ挑戦していきたいです。
次回の講座も楽しみです!!
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みなさま、ご参加いただきまして、ありがとうございました!
bf ?HAKUSAN Labo では、これからも目からうろこのワークショップや、
楽しく学んでいただけるセッションなど、色々なイベントを開催してまいります。
次回の”横山和明ドラムワークショップ”も、開講決定次第スクールホームページや
フェイスブックページでご案内致します。
今後ともよろしくお願いいたします♪
※フェイスブックページbf Jazzでも
ジャズイベント情報などをご案内しております♪
文:相原雅美(bf Jazz School)