2016年8月7日(日)
bf Jazz School HAKUSAN Laboにて
“横山和明 Drum Workshop Vol.3″が開催されました。
タイトルのとおり、今回がシリーズ第3弾。
前回・前々回に引き続き、着席エリアは満席、立ち見の方も大勢いらっしゃいました。
今回のテーマは「コンピング」。
日本が世界に誇るトップ・ジャズピアニスト片倉真由子先生をゲストに迎え、
コンピングについて考えを深めました。
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コンピングとは、
一般的にピアノやギターなどによるコード・バッキングのことを指す言葉です。
「バッキング」という言葉のとおり、
「背景」「脇役」といった印象を持ってしまいがちですが、
よくよく考えてみると、サックスやトランペットなどフロント・プレイヤーがいるバンドでは、
ピアニストやギタリスト、ドラマーたちはソロ・プレイよりもコンピングしている時間の方が長いのです。
ジャズ・ミュージシャンたちは、
普段どのような考えでコンピングしているのでしょう…
講座は横山先生と片倉先生のデュオ(All The Things You Are)で幕が明けました。
演奏の直後、横山先生が参加者に投げかけた疑問が、
『コンピングがないと演奏はどうなるのか?』というもの。
Now The Time(ナウ・ザ・タイム)やOrnithologi(オーニソロジー)などの曲を
両先生がコンピングなし(メロディーと単純なリズム・パターンのみ)演奏すると、
ただただ足踏みだけしているような物足りない音楽でした。
コンピングの重要さを背理的に認識したところで、
トークはコンピングの核心に迫っていきました。
コンピングのもっとも重要な役割は、
音楽の大きなFoundaition(土台・基礎)を作ること。
そして、ソリストをComfortable(快適に、気持ちよく)にさせること。
横山先生、片倉先生には、
この2点を実践するためのアイディアを今日1日でたくさんいただきました。
良いコンピングをするためには、
耳をダンボにして音楽をたくさん聴くこと。
特に、チャーリー・パーカーらビバップ時代のミュージシャンのアクセントに着目する。
そしてドラマーはドラムの音だけを、ピアニストはピアノだけを聴き、
フロント・プレイヤーのソロのときに何をやっているのかまで注意深く聴く。
横山先生、片倉先生からのこのアドヴァイスを、
せひドラマーやピアニストだけでなく、
管楽器やベースなど全ての楽器のたくさんの方々に実践したいただきたいです。
みなさま、ご参加いただきまして、ありがとうございました!
HAKUSAN Labo では、これからも目からうろこのワークショップや、
楽しく学んでいただけるセッションなど、色々なイベントを開催してまいります。
今後ともよろしくお願いいたします♪
文:竹田宗一郎(bf Jazz School)